お墓を修理したい・きれいにしたい ~お墓のリフォームとは?~

 先祖代々引き継いで来たお墓、建てたときはピカピカだったお墓も、何十年も風雨にさらされれば痛んできます。

 長い年月を乗り越えたお墓は、味があっていいものではあります。
 しかし、墓石の汚れ・痛みだけでなく、風雨や地震・植木の成長などによって外柵の石がずれてしまったり、石の劣化によって納骨室に雨水が浸入してしまったりと、今後のお墓の維持を考えると早急に修理をした方がいいケースもあります。

 最近は中古戸建・マンションのリフォームやリノベーションが流行っていますが、お墓も同じように「リフォーム」「リノベーション」が可能です。

どんなところをリフォームするの?

墓石(竿石・上台・中台・芝台など)のリフォーム

 いわゆる墓石の本体部分です。
 石の表面の汚れ・くすみ・コケによりツヤがなくなり、場合によっては欠け・割れが生じます。彫刻した文字も読みづらくなったり擦り切れてしまう場合があります。
 また、最近のお墓は御影石がほとんどですが、昔は御影石よりももろい「大谷石(おおやいし)」を使用していることも多く、その場合は痛みが進みやすくなります。
・墓石のクリーニング
  墓石の汚れを落とし、表面を磨きます。
・墓石の交換
  痛みがひどい場合は交換となります。
  土台などはそのままに一部を交換することも可能です。
  古い墓石の廃棄費用が必要になります。

外柵(巻石)の交換

 お墓の敷地の境界にそって埋め込む石です。
 古いお墓だと外柵がない場合もあります。
 外柵を付けたり、石を取り換えてきれいにするだけでも、お墓の印象はぐっと良くなります。

墓地の基礎の作り直し

 意外に重要なのが、石よりも墓地の基礎です。
 古いお墓では、基礎がなく土を掘って納骨室(カロート)を作りその上に墓石を置いている場合も多いのですが、地震や雨で墓所が弱くなって墓石が傾いたり、外柵が歪んでしまったり、納骨室に雨水が流れ込んでしまうことなどがあります。
 また、敷地内に植えた樹木が成長しすぎたことによって根がはびこり、墓石や外柵を傾けさせてしまうこともあります。
 最近では、家などと同じように地面にコンクリートで基礎を作り、その上に墓石を建てるような仕様になっています。
 これによって、耐震性が高まるだけでなく、雑草も生えづらい、維持管理しやすいお墓に変えることができるのです。

墓誌の立て直し・新設

 やや広めのお墓では、墓石の脇に「墓誌」を立て、埋葬されている方の名前などを記載している場合があります。
 墓誌についても、年月の経過によって文字が読みづらくなってしまう場合があります。墓誌のみを作り直すこともできます。
 また、竿石(墓石)に名前を刻むスペースがない場合に、墓誌を新設することもあります。

納骨庫(カロート)・蓋石のリフォーム

 納骨庫の修理は、上で述べた墓石の修理や基礎の打ち直しとセットで行われることがほとんどです。
 古いお墓では、納骨庫がなく、穴を掘って遺骨を埋めるだけというものもあります。今後も新たに納骨する予定があるのであれば、納骨庫はきちんと作っておかれることをお勧めします。
 

実際のリフォーム例

 それでは、実際にどのようにしてリフォームが行われるのか、一例をご紹介しましょう。
 ご紹介するのは、都内の霊園に古いお墓をお持ちのA様。
 基礎を打ち直し、「外柵」を新設したパターンです。竿石をはじめ墓石については、既存のものをそのまま使っています。

1. リフォーム前の状態

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 ご覧のとおり、かなり歴史のあるお墓です。外柵はなく、右隣りのお墓との境目はわからないような状態です。
 また、左サイドには木や草が雑然と生えてしまっている状態。
 墓所は大部分が土、雑草がはびこりやすくお世話が大変な古いタイプのお墓ですね。

 墓誌は新しく建てられたものでとてもきれいな状態。その他、入口の2本の柱と、墓前に敷かれた拝石(はいせき)も含め、墓石は既存のものをそのまま使うことにします。

2.まずは整地から

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 リフォームでは、お墓の地盤に基礎を入れ、平らにするだけでなく耐震性も向上させます。
 まず、墓所内の草木や木の根をすべて抜き、地面をきれいにならします。
 少し前までは、墓石のそばに木を植えることはよくありました。しかし、木は成長に伴って幹が太くなり根を張るため、外柵を歪めてしまったり、場合によっては墓石が傾くこともあるなど、お墓を維持するには手入れが大変なのです。
 木枠で囲まれたところは、基礎にする部分です。

 

3.基礎をつくる

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 次に、砂利を入れながら地面を固めます。
 お墓を長持ちさせるのには地盤が重要。これは住宅もお墓も同じ。
 固めた後には鉄筋も入れて補強します。
 しっかり固めたらセメントを流し込んで固めます。

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 セメントを流し、入口の門となる石も元の位置に戻して、地盤が固まるのを待ちます。
 

4.【完成!】リフォーム後

 地盤が固まったら、外柵部分に新しい石を入れ、墓誌を左側に置き、外柵と墓石の間に玉砂利を敷きます。
 これでリフォームは完了!

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 清潔感と存在感のあるきれいなお墓に生まれ変わりました。耐震性も大きくアップしましたよ!

 外柵の石が白くて今は目立ちますが、しばらく経てば落ち着いた色となり墓石ともなじんでくるでしょう。
 コンクリートの基礎により、雑草も生えにくくお手入れも楽になりますね。
 お墓に入っているご先祖様もお喜びのことだと思います。

 

お墓のリフォームご相談ください!

今回のリフォームにかかった費用は、30万円ほどでした。
面積や使う石などにもよりますが、外柵追加、地盤の整備でこのくらいの金額が目安となります。

当サイトはお墓のリフォームのご相談をお受けしております。
上記内容の工事のほか、竿石の入れ替え、清掃・研磨、墓誌の追加、などなど、あらゆる工事に対応いたします。

お見積りをお出しすることも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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