都立霊園2018年度抽選会開催 – 今年も人気は樹林型墓地

8月28日、新宿区の牛込箪笥区民ホールにて、都立霊園の2018年度使用者募集の抽選会が公開で行われました。

都内の墓地としては比較的安く手に入ることもあり、毎年募集数を大きく上回る使用希望者による申込みが殺到しています。

都立霊園で今年使用者募集があったのは、近年と変わらず、青山霊園谷中霊園多磨霊園小平霊園八王子霊園八柱霊園の6霊園。
今年は、八柱霊園の一部施設を除いてはすべてが抽選になるという人気ぶり。

特に人気の施設は以下のとおり。
青山霊園(一般施設):募集50/申込714(倍率14.3倍)
多磨霊園(みたま堂):募集40/申込1046(倍率26.1倍)
小平霊園(合葬型・生前):募集40/申込691(倍率17.3倍)
小平霊園(樹林型・生前):募集260/申込4280(倍率16.5倍)

小平霊園の合葬埋蔵施設と樹林型合葬埋蔵施設は、いずれもいわゆる「永代供養墓」であり、跡継ぎ不要で、管理費がいらず無縁墓になる懸念も生じないお墓です。
使用料も非常に安いこともあって毎年使用希望者が多く、非常に狭き門になっています。

人気の樹林型合葬埋蔵施設(小平霊園)

また、青山霊園の一般施設は、使用料が400万円以上とかなり高額ながら、青山という場所のブランドの高さから不動の人気を誇ります。
気のせいか、青山霊園の抽選を観覧している人は、お金がある感じの身なりをした方が多いように感じます。(完全に個人的な見解です)

抽選はかなり厳正に行われている

さて、この都立霊園の抽選会、墓地の抽選会を非公開で行う自治体もある中、しっかり公開で、しかもかなり厳正に行われています。

抽選ではイベントの抽選会などでも使われるガラガラポンの抽選器を使うのですが、抽選器は透明で中が見え、中に入れる玉も入れる前に観覧者に見せつつ確認し、抽選器を回して出てきた玉の番号は一回一回観覧者から選ばれた立会人が確認するなど、可能な限り不正の可能性が排除された抽選フローが確立されており、見事でさえあります。

一般観覧者から選ばれた立会人が確認する

この日は午前10時から一日かけて、すべての霊園の抽選が行われました。
抽選対象となった施設の倍率は、平均で5.8倍。なかなか厳しい倍率です。

当選番号を確認する参加者。テレビ取材も来ていた。

先日、8月15日のテレビ放送では、梅沢富美男が15年間落選し続けた青山霊園にようやく当選したことを明かし、話題になりました。
ちなみに、都立霊園の抽選では、落選経験があっても次回優遇はされません。15回落ちても倍率15倍の難関を越えなければならないのですから、当選者は本当に運がいいと言えるでしょう。

都立霊園の人気は今後も続くでしょう。
使用料が安い合葬タイプのお墓は、死亡者数が増える今後ますます人気が高くなる可能性もあります。
今すぐお墓が必要なくとも、都立霊園に墓を持つという選択肢がアリなのであれば、早いうちから申込んで何度も抽選にトライしておくのが良いでしょう。

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