東京のお墓の相場はいくら!?(東京・市部東エリア・一般墓編)

 前回は、東京都港区の一般墓所の相場をお伝えした。
東京のお墓の相場はいくら!?(港区・一般墓編)

 相場レポート第二弾は、東京都23区外の市町村部東側エリア、おおかた東村山市・小平市・国立市・稲城市から東側の地域について、一般墓の相場を比べてみることにする。

 今回も、墓所の敷地の「永代使用権」を購入し、そこに石材店に注文して墓石を建てる、いわゆる従来型タイプのお墓を「一般墓」と呼び、調査の対象とした。

 対象としたのは、
  武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市、西東京市、東久留米市、東村山市、小平市、小金井市、府中市、稲城市、国分寺市、国立市
以上の13市。
 
 このエリアは、都心まで電車で約1時間前後。ほぼ全域が住宅街として開発されているが、緑も多く残る場所。
 霊園に関しては、駅近辺には少ないものの、駅から多少離れた場所には大型霊園も見られ、都立の多磨霊園、小平霊園があるのもこのエリア。
 
 エリアの特徴としては、電車・バスともに路線も本数も多く比較的交通の便が良いこと、武蔵野台地が広がり霊園内の勾配や階段が少ないこと、などがあげられる。

東京・市部東エリア一般墓のお墓相場をチェック

 それでは、永代使用料、購入時費用総額、管理費、などを比較してみよう。

霊園名
最寄駅
面積 永代
使用料
㎡単価 墓石代 管理費
(年)
購入時
総額
30年
費用総額
三鷹メモリアルグランデ
三鷹バス15分
0.54㎡ 65.6 121 127.0 1.24 192.6 229
0.80㎡ 104.0 130 160.0 1.24 264.0 301
1.00㎡ 129.8 129 180.0 1.43 309.8 352
1.44㎡ 178.5 123 200.0 1.72 378.5 430
メモリアルガーデン三鷹
三鷹バス15分
0.60㎡ 90.0 150 162.0 1.3 252.0 291
0.72㎡ 108.0 150 172.8 1.3 280.8 319
0.77㎡ 114.7 149 172.8 1.3 287.5 326
0.89㎡ 133.5 150 189.0 1.3 322.5 361
1.00㎡ 150.0 150 194.4 1.5 344.4 389
1.30㎡ 195.0 150 248.4 1.8 443.4 497
1.44㎡ 216.0 150 1.8 476.0 530
1.69㎡ 253.5 150 2.1 553.5 616
ひばりが丘浄苑
ひばりヶ丘バス10分
0.16㎡ 20.0 125 64.0 0.54 84.0 100
0.24㎡ 27.5 114 76.0 0.54 103.5 119
0.46㎡ 57.5 125 200.0 0.65 257.5 277
0.64㎡ 88.3 137 180.0 1.08 268.3 300
小平聖地公園セントソフィア
小平15分
0.45㎡ 63.0 140 122.0 1.5 185.0 230
0.75㎡ 105.0 140 172.8 1.5 277.8 322
1.00㎡ 140.0 140 205.2 1.8 345.2 399
1.30㎡ 188.5 145 224.6 2 413.1 473
1.56㎡ 218.4 140 264.6 2 483.0 543
2.60㎡ 364.0 140 334.8 2.8 698.8 782
調布霊園
調布バス17分
0.64㎡ 96.0 150 150.0 0.8 246.0 270
0.80㎡ 120.0 150 175.0 0.9 295.0 322
1.00㎡ 150.0 150 190.0 1 340.0 370
都立多磨霊園
多磨7分
1.75㎡ 154.5 88 0.12 154.5 388
2.00㎡ 176.6 88 0.12 176.6 430
3.00㎡ 264.9 88 0.18 264.9 570
4.00㎡ 353.2 88 0.24 353.2 710
4.70㎡ 415.0 88 0.3 415.0 824
5.95㎡ 525.3 88 0.36 525.3 986
都立小平霊園
小平7分
1.80㎡ 150.8 83 0.12 150.8 384
2.85㎡ 238.8 83 0.18 238.8 524
3.95㎡ 331.0 83 0.24 331.0 688
5.00㎡ 419.0 83 0.3 419.0 858
5.90㎡ 494.4 83 0.36 494.4 955
稲城府中メモリアルパーク
稲城20分
1.44㎡ 130.0 90 0.98 130.0 359

※多磨霊園、小平霊園、稲城府中メモリアルパークは公営、それ以外は民営。
※金額、単価の単位は万円。
※管理費には、護持費・会費など墓の維持に毎年必要となる費用を含む。
※30年総額費用は、購入時に必要な金額と30年分の管理費用を合計したもの。墓石費用が設定されていない霊園については、周辺相場から推定した墓石費用を加算している。

 港区と比べ、やや墓所面積は広くなる傾向があるが、それでもメインとなるのは0.6~1.0㎡あたりの墓所となっている。都市型の小さめのお墓、という感じだ。

永代使用料は横並び

 まず、面白いのは、永代使用料が、民営霊園、公営霊園でそれぞれほぼ横並びだということ。

 民営霊園は1㎡あたり120~150万円、公営霊園は1㎡あたり83~90万円の範囲にほぼ収まっている。
 メモリアルガーデン三鷹と調布霊園は、場所もほぼ同じところにあるため、値段体系もかなり似通っている。

 1㎡あたり150万円というと、前回調査で掲載した白金の杜はなぞの霊園と同じである。墓所面積の大きさが違うとはいえ、都心の超一等地の墓地と変わらない金額というのは驚きだ。
 このエリアは住宅地としても人気がある場所が多く、今後の墓地新設はほとんど見込めないことを考えると、相場が高めになるのもやむを得ないところだろうか。

購入時費用総額が一番安かったのは!?

 購入時の費用総額が一番安かったのは、ひばりが丘浄苑の0.16㎡区画総額100万円。
 永代使用料は、他の民営霊園よりやや安い程度だが、区画をより小割りにしているため、総額がかなり安くなっている。
一般墓が100万円というのは、東京近郊としては安い部類にはいる。

 しかし、驚いたことに、港区の麻布の杜曹溪寺墓苑では、同じ0.16㎡の墓所を72万円で販売しているのだ。
 お墓については、住宅地の地価と同じような相場、とは必ずしも言えないようだ。

強気な価格設定の小平聖地公園

 今回は、どの霊園もプラン体系と料金体系が近く、200万円台前半で買えるものあり、予算が許せば広めの区画で500万円程度のものあり、という選び方ができる。
 しかしながら、中でもやや駅からの便が悪く都心からの距離も遠い小平聖地公園セントソフィアが、永代使用料140万円/㎡とやや強気な設定をしているのが目立つ。

 この小平聖地公園、実は都立小平霊園とほぼ隣接した場所に位置しており、小平霊園を訪れると石材店の看板などでかなり目にする名前なのだ。つまり、小平霊園の申し込みで抽選に漏れた人の受け皿として一定の需要を享受していると思われる。2.6㎡とかなり広めの区画を用意していることもその現れだろう。

意外に高い都立霊園

 今回も、公営霊園の都立多磨霊園都立小平霊園は、意外と安くない、ということが判明した。
 やはり都立霊園の特徴である大きめの区画割りのせいで、永代使用料は最低でも150万円から、墓石代は広さの分高くなり、総額200万円台でなんとか収まるかというところだ。