こんにちは。お彼岸が終わりました。シルバーウィーク、この土日などに、お墓参りをされた方も多いかと思います。
お彼岸を迎えると、霊園は、雑草を刈ったり、芝を整えたり、植木を剪定したりと園内をきれいにすることが多く、また、お墓はお墓でお参りした人にお掃除され、お花も供えられるため、かなりきれいで明るくなっていることが多いんですね。
ベンチやテーブルなどが設置されている霊園もありますので、この時期はお弁当を持って霊園ピクニック、というのも粋な過ごし方ですよ。
さて、先日までお伝えしてきたMさんの都立霊園申し込みレポート、残念ながらMさんは落選してしまいました。
その後も、編集部ではどこかに都立霊園に当選した人がいないものか、聞き込みを続けていたのですが・・・
ついにどうにかお一方、
当選者に接触することができましたので、レポートします!
当選者はごく普通のご夫婦
編集部の人間の友人をたどって、その友人、その知り合い、、、と、もう完全に赤の他人ですよね、という世界に切り込み、都立霊園に当選したことを教えてくれたのは、東京都西東京市在住40代主婦のA子さん。
とりあえず、知り合いを介して、当選通知を見せてもらいたいとお願いし、早速送られてきたのがこちら↓。

おお、燦然と輝く「当選に伴う書類審査のお知らせ」の文字。
これぞ、高倍率の抽選をくぐり抜けた勝者の証!
しかも当選したのは高倍率で名高い小平霊園の樹林墓地ですね!?
これはなかなかすごいぞ。。。
A子さんはどんな人なのか、どんな経緯で申し込んだのか、はたまた何回目で当選したのか、いろいろ聞きたいことが頭を巡ります。
その二日後、A子さんに電話でお話を伺うことができました。
10倍の競争率を乗り越えての当選
(A子さんとの最初の挨拶などは省略いたします。)
-A子さん、この度はご当選おめでとうございます。
あ、ありがとうございます。
-まずは、当選してのお気持ちを伺いたいのですが。
ええ、うれしい、というのはあるんですが、まさか当たるとは思わなかったので、驚いているというのが正直なところですね。
-そうですか、小平霊園の樹林墓地は倍率が高いですものね。
はい、昨年も10倍を超えていたんですが、今年は更に倍率が高かったんですね。(※今年の倍率は11.1倍。ちなみにA子さんが申し込んだ区分での倍率は8.5倍。)
ですので、当たればもうけもの、くらいの気持ちでした。抽選会も見に行っていませんでした。
-昨年も、ということは、過去にも何度か申し込んでいたのですか?
今年で3回目になります。2年連続で外れたときは、もう当たらないんだろうな、と思っていました。今年はずれたら、都立霊園以外で探すことも考えないといけないかな、と思い始めていました。
結果的には3回目で当選して、とても幸運だったと思っています。

お墓はご両親のため
-今回申し込まれたお墓はどなたのためのものでしょうか?
主人の両親のお墓として申し込みました。主人の両親は二人とも地方出身者で、主人の父の実家はその兄が継いでいるので、両親のお墓はありませんでした。
二人とも、骨は適当に散骨してくれればいいよ、というようなサバサバした人なのですが、さすがにそれはちょっと、ということで、お墓を申し込むことにしたんです。
-小平霊園の樹林墓地を選んだ理由は何だったのでしょう?経緯なども良かったら教えていただけますか。
最初は、墓石を建てるような普通のお墓を探していました。でも、東京ってやっぱりお墓といえどとても高いんですね。
墓石は、何となく数十万くらいかかるんだろうなあとは思っていたんですが、お墓の土地に払うお金(※一般的には永代使用料)が同じかそれ以上にかかることをよく知らなかったんです。
それでも調べて、予算で買えそうなお墓を両親に見せたんですが、何せ田舎者で大きな敷地のお墓ばかり見ていますから、都会型の小さめのお墓が気に入らなかったみたいなんですね。
-なるほど。今では東京では、1㎡以下のお墓も普通になってますけどねえ。
ええ、そうなんです。そんな話もしたんですが、狭いのはちょっとなあ、という感じでした。それなら撒いてくれた方がいいと。
-話が戻ってしまったわけですね。
はい。ただ、少し前に、お父さまの生前の希望に沿ってお骨を散骨した友人がいたのですが、散骨してしまってみると、お参りするところがはっきりしなくてなんか寂しいなあ、ということを言ってまして。子供にも、おじいちゃんがどこにいるのか説明しづらいと。
私たちも、せめて主人と私の代までは子供も一緒にたまにお線香でも上げてあげたいね、という話になったんです。
そのとき、たまたま新聞で樹木葬の記事を見つけた主人が、散骨に近いしいいんじゃないか、ということで、ネットなどでいろいろ調べまして、都立霊園にも樹木葬ができる設備があることを知りました。しかも、今の自宅からも割と近い小平霊園だったんです。
-樹林型墓地は価格が安いというのも人気のポイントですが、価格というよりは樹木葬がいい、ということだったんですね。
正直に申し上げると、費用が安いのも魅力的でしたね。もちろん、合葬型なので安いわけですし、個別のお墓ではない、というのは考えましたが、お骨が自然に還れるお墓が東京にある、というのが決め手だったと思います。
-ただ、都立霊園は抽選があり、すぐに当たるとは限りません。その点はどうでしたか?
数年前に、主人の父が病気をしまして、実はそのときにそろそろお墓も、という話が出てきたのですが、幸いその後持ち直して今は多少元気になっています。そんな状況でしたので、今すぐ必要、というわけではなかったんです。ですので、何回か申し込めば当たるんじゃないか、という気持ちでした。もちろん、さっき申しましたが、2年落選していましたので、やっぱり他を探そうかという話も出てはいました。
例えは悪いのですが、もし主人の父が亡くなっているようなことがあれば、都立霊園という選択肢は選べなかったかもしれません。
お墓は余裕をもって準備すべき?
-ご両親のご存命中から準備されてきたことが、結果的にいい方へいい方へ回っていますね。
そうですね、今から思えばそうとも言えますが、正直、意識して準備したわけではないんですよ。たまたまそういう話が出てきただけなので。
-A子さんから何かご意見とかご提案とかはされたんですか?
いえいえ、主人の両親の話なので、私はほとんど何も言っていません。というか言えませんよね。
探しているとき、このお墓高いなあ、と思ったりもしましたけど、はっきりは言えません。(笑)
-では、最後に、これからお墓探しをする方々にアドバイスなどあれば。
アドバイス、ですか!? 難しいですね。そんなのないですよ。(笑)
強いて言えば、面倒がらずに親や夫と話す、というくらいでしょうか。
-素晴らしいアドバイスですね!いろいろ長々と、本当にありがとうございました!!
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答える義務などもちろんないのに、いろいろお話しくださったA子さん、本当にありがとうございました。
こうしてお話を伺っていると、時間を作ってみんなで話し合うことって大切なんだな、と思いました。お墓に限らないことかも知れません。
A子さんのお話、ぜひあなたも参考にしてみてください。
都立霊園の当選書類について
A子さんには、当選通知に同封されていた書類の写真を撮って送っていただきました。
なかなか拝むこともできない、当選書類、ここでアップしちゃいます!