有名人のお墓参りをするときのマナー

最近は「墓マイラー」という言葉もあるくらい、有名人のお墓を巡ってブログを書いている方もたくさんいらっしゃいます。
一方で、マナーの悪い参拝者の方が多いために立ち入り禁止になってしまっているお墓もあります。
お参りする際に気を付けたいマナーを整理しました。

有名人のお墓に勝手に参拝していいの?

都立霊園や公営霊園をはじめ、墓地・霊園が公開されているところであれば、誰でもお参りすることができます。
都立霊園では、管理事務所で有名人墓所の場所を記したマップを配布しているところもあります。
知らない人のお墓をお参りするのは失礼なことでも不謹慎なことではありません。

ただし、一般人の立ち入り・お参りを禁止しているお墓(有名なお寺の墓地に多い)や、屋内型納骨堂のように入場するのにパスカードなどが必要となるお墓など、一般に開放されていないところは、勝手に入ってお参りすることはできません。

お墓参りのマナー

一般に開放されているお墓では、誰でもお墓参りできますが、必ずマナーを守って、節度あるお墓参りするようにしましょう。

墓所内にみだりに立ち入らない

お墓は故人が眠っている場所であり、また、ご遺族の所有物でもあります。
お墓参り以外の目的で墓所内(お墓の外柵内。通路・隣の墓との境界の内側)には立ち入らないようにしましょう。
また、お墓によっては墓所入口に柵がある場合がありますが、柵を開けて勝手に立ち入ることは厳禁です。

隣の墓所からお参りしない

お目当ての有名人のお墓が柵などで立ち入れない場合、隣のお墓に立ち行って横や後ろからお墓参りをしようとする人がいます。
当たり前ですが、こちらも絶対にやってはいけません。関係ない人のお墓には立ち入らないようにしましょう。
立ち入れない場合は、お墓の入口や通路からお参りをしましょう。

園内の花、樹木を大切に

霊園には、立派な桜並木などをはじめ、自然の樹木、草花がたくさん残っています。
樹木を折ったり、むやみに草花を摘んだりせず、霊園の環境や自然を守るようにしましょう。
また、墓所内にある草木や花は私有物となりますので、摘んだり切ったりしないことはもちろん、手を触れないようにしましょう。

お供えはしない(すぐ持ち帰る)

故人が好きだったものはお供えしたくなりますよね。
しかし、お供え物は、例えば食べ物は鳥や猫や虫によって食い荒らされることになり、墓を汚したり傷めたりしますので、お墓に残してはいけません。
どうしてもお供えしたい場合は、お参り中のみお供えして、帰りに必ず持ち帰りましょう。

墓石にお酒をかけない

故人が大変なお酒好きだった・・・、よくある話です。
自分の家のお墓であれば、お参りのときに墓石にビールなんかをかけてあげたりしますよね。
しかし、有名人のお墓の場合は墓石にお酒をかけるのは厳禁です。

まず、お酒をかけると墓石が傷みますので、他人のお墓には、有名人の場合に限らずお酒やジュースなどもかけてはいけません。
また、有名人のお墓の場合、みんなが我も我もとお酒を掛け始めると、お墓じゅう酒まみれで大変なことになってしまいます。周囲のお墓にも迷惑をかけることになります。
お酒はお供えのみで、お参りが終わったら持ち帰る、これは厳守しましょう。

ごみは持ち帰る

当たり前ですが、霊園内にゴミを捨てたり放置することはマナー違反です。
また、霊園内のごみ箱は、枯れた供花や不要になったお供え、剪定した枝葉などを捨てるために用意されていることがほとんどです。
墓所周りにゴミが落ちていたら拾って行き、霊園を清潔に保つよう心がけましょう。

生き物に餌を与えないようにしましょう

鳩にエサをやる等すると、鳩が墓地に居ついてしまい、周囲のお墓はフン害を被ることになります。
見た目が悪いだけでなく、鳥の糞は墓石の劣化を早めます。
墓地にいる生き物には何もせず、そっと見守るようにしましょう。

みんなが気持ちよくお墓参りするために

自分の好きな有名人、憧れの有名人のお墓を見つけたときは、興奮してつい大声を出したり騒いだりしてしまいがちです。
しかしそこはあくまでお墓、静謐な霊園環境の為、また故人にも失礼のないよう、静かにお参りしましょう。

そして、食べ物などお供えものは、腐ったり、カラスや猫に荒らされたりしてお墓を汚しますので、供えっぱなしで帰るのは厳禁です。お供えする場合は必ず持ち帰りましょう。
また、枯れてしまったお花は持ち帰るようにしましょう。

故人を偲ぶ気持ちを大切に、ご遺族や他の参拝者の気持ちも汲み取り、マナーを守ってお墓参りしてくださいね。